1970年代
1970年代は、日本が、いや世界が、いや人類が最も幸福な時代だった。
その後の人新世の推移を知ると、おそらく70~80年代が人類のピークであったのかもしれない。
とりわけ日本はその時代、文字通り「JAPAN as NO1」の栄華を誇った。経済的にも、そして文化的にも。
当時日本は世界を領導し、1989年のバブル崩壊までニューヨークのリンカーンセンターもタイムズスクエアも、日本のものであった。
1970年代は、戦後の混乱を乗り切って60年代の高度成長を実現し、城山三郎の云う「黄金の日々」=昭和40年代を謳歌した、日本の黄金期であった。
そこでは、さまざまな社会の変革のうねりが巻き起こり、さまざまな新たな文化が生まれていた。
その1970年代に20代を過ごした者の一人として、日本が、世界が経験したラジカルな時代の体験を語っていこう。人類はこんなに素敵で心豊かな時代を作っていたと、後世に伝えたいと思う。